牛肉と言えば様々な産地や種類がありますよね。
まず日本といえば国産でさらに和牛が良いとされていますよね。国産黒毛和牛など
(これらの品種については別記事にて詳細記載しています。参考記事⇒スーパーで見かける〇〇産ってどう違うの・・)
この牛肉の価格が上がっているのをお気づきですか?
もしあなたがスーパーに買い物いったりした時、和牛を見ていつもより高く感じているのであればそれには理由があるのです。
なぜそういった事が起きているのかをまとめてみました
国内で牛を育てる牧場や農家などが減少
牛肉には様々な品種がありますが、特に和牛関連で現在の生産者(牧場とか)での牛の生産率が減少しています。
過去の牛さんの病気などのBSEや口蹄疫(こうていえき)の発症により一気に殺処分が行われています。
全てがこれの原因ではないですが影響は大きく牛が減少しています。
実際に関係者の方に聞いたことがあるのですが、テレビでもやってるように
牛を育てるのって相当な労力を必要とします。
その牧場や農家などで働く若い人も少なく、跡継ぎがいなかったり、仕事の采配も回りきれずに、割が合わないと閉めていく方も多いそうです。
それが全国的にも発生しており国内における牛の生産がどんどん少なくなっていっているのも事実です。
牛を大量殺処分した「口蹄疫」って?
よくニュースとかでも流れていましたがまぁ動物のなんかの病気だろうというくらいしかわからないですよね。
平成22年に宮崎県で発生
これまた恐ろしいものでして。
牛、豚、羊、山羊などの偶蹄類(蹄が偶数に分かれている動物)が感染する病気で、口蹄疫ウイルスが病原体になります。
症状としては、蹄(ひづめ)の間など、やわらかい部分に水泡が生じて破裂し傷口となります。
さらに食欲不振になり何にも食べなくなり、発熱も起こします。
特徴として足をひきづったり、元気がなくなり大量のよだれが出るなど見られています。
また、幼体の場合だと高確率で死に至ってしまう為、畜産業界では恐れられています。
感染力が非常に強力で世界でも非常にヤバイ伝染病の一つとされています。
この口蹄疫が発生すると直ちに殺処分が行われます。
例として平成22年に宮崎県で発生した時には牛と豚を合わせて約29万頭が殺処分されました。
とてつもない数の命です。
いつも頂いている生命がこうした形で殺処分されるのは非常に残念ですね。
余談ですがこの口蹄疫に感染したお肉を食べて人体に感染したという事例は出てないそうです。(知ってたら食べようとは思わないが・・)
現在ではこの口蹄疫に対して対策が用いられ、生産者の方も非常に気を遣っておられます。
牛肉は競りが行われ悪循環に陥る
そもそも牛肉が流通する手順ですが、市場で一般的に競り(セリ)が行われます。
購入するのは1頭単位になります。
ここで各業者の方が競り合うのです。
すると今までの流れから悪循環が生まれてしまいます。
牛の生産の減少
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市場に流通する数が減る
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数少ない中セリ合う(取り合い)
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取り合いなので必然と価格が上がる
結果として消費者の方まで届くのに値段が上がってしまい牛肉の値段が上がっています。
さらに国内の牛肉が少ないので、海外に目を向ける方達も増え、海外のお肉ですら競争率が上がり価格が上がってしまう悪循環に落ち入ってしまいます。
※現在は、以前と比べると価格も少し落ち着いてきているという事なので買う側も買いやすくなってきているとの事。
海外輸出が仇となる事も
最近では、日本の牛肉(和牛)を海外へ輸出するビジネスがスタートしてきています。
日本のお肉を世界へ発信していく大変すばらしい事でもあります。
しかも世界的に評価の高い日本の高級和牛を世界の方達が食べてくれるのもあり、売る側も儲けが大きいです。
ちょっと待った!!
極端な話、海外に売れば日本国内で売るよりも儲けが出る可能性があるんです。
てことは、ただでさえ高い牛肉が海外にたくさん売れる事で国内の牛肉の価格がまた上昇するんじゃないか!?
日本に住んでて、和牛を食べる事が年に数回程度しかない日々がやってくる可能性もあると考えるとお肉好きからすると恐ろしい限りです。
お読み頂きありがとうございました。by翔やん